公開日 2024.05.14
最終更新日 2025.03.18

MVNO とは?メリットや注意点をわかりやすく解説
目次
スマートフォンが普及して多くの人が日常的に使っている中、料金の高さが気になるという人は少なくありません。そういった場合に頼れるのがMVNOですが、MVNOとは何であるのか、詳しいことがわからず、利用に躊躇するというケースも多いでしょう。
本記事ではMVNOについて、概要やメリット・デメリットを解説します。参考にして、通信環境を整えるための視野を広げる助けにしてください。
※本記事は、記事に記載の事業主の広告を含んでいます。
※本記事の作成は当社自身がその判断により行っており、当該事業主の意向が反映されることはありません。
MVNO とは

そもそもMVNOとは、わかりやすくいうと、格安SIMを提供している事業者のことです。
docomoなどいわゆる大手のキャリアはMNOと呼ばれており、MVNOはMNOが所持している回線インフラを利用して、独自のサービスを提供する通信業者です。そのため、設備を一部借りてはいるものの、大手のキャリアとはあくまで別物となります。
格安SIMとは
格安SIMとは、文字どおり格安で利用できるSIMカードのことです。
SIMカードとは、個人情報と端末を紐づけるためのカードであり、基本的にどの端末でも内蔵されています。端末を購入すると、SIMカードに持ち主の個人情報が書き込まれ、正式に自分の物になるのです。逆に言うと、SIMカードが機能していなければ端末は持ち主不明ということになり、電話やメール、各種課金など個人に関係した機能が使えなくなってしまいます。
格安SIMとは大手キャリアに比べて安く利用できるSIMカードのことなので、ひいては端末を安く使用できるのと同じ意味になります。
MVNO は安くて怪しい?

MVNOは、安くて怪しい存在と思われがちです。簡潔に言うと一般的に怪しいものではありませんが、以下の理由から「怪しい」とイメージされがちなのも事実です。
- なぜ安いのか仕組みがわからない
- 聞いたことの無い業者なので信用がおけない
- サポートをしてくれなさそう
他にもさまざまな理由がありますが、特に主立っているのは、安くなる理由がわからない点。そして大手キャリアに比べて認知度やユーザー数が少なく、信用して良いものかわからない点です。
しかし裏を返すと、安くなる理由などがわかれば、怪しいものではないと考えられることになります。より詳しいことは後述で説明するため、ぜひ「怪しい」と感じている原因について知り、本来怪しいものではないと知ってください。
MVNO のメリット

MVNOのメリットをまとめると、以下になります。
- 料金が安い
- プランが豊富
- 最低契約期間が設定されていない場合もある
- 乗り換えが簡単
いずれも魅力的なポイントですが、前述した通り、人によっては「なぜこのようなことができるのか」がわからず、かえって怪しいと感じてしまうケースもあります。しかし、それぞれのメリットにはきちんと理由があるため、過度な心配は不要です。
料金が安い
MVVNOは、料金が安い点が最大のメリットです。格安SIMという名称も、安さを前面に出した名前になっており、アピールにひと役買っています。
安さの理由は、MVNOは回線インフラを大手キャリアから借りているためです。回線インフラは大手キャリアが設備投資しているため、ユーザーの通信料金には設備投資に支払った料金が上乗せされています。一方でMVNOは回線を借りており、自分で設備投資することは無いため、料金の上乗せが無い分安くなるのです。
現在大手キャリアを使っており、通信費用がネックとなっている人には、特に魅力となるメリットです。
プランが豊富
MVNOは、プランが豊富です。大手キャリアと異なりサービス提供者の自由度が高いため、オリジナリティのあるプランを数多く取り揃えられるのです。そのため、自分に合ったプランを見つけやすくなります。
プランが多すぎてかえって選べないという人も居ますが、現在大手キャリアのプランに対し満足度が低いという人には適しているため、ぜひMVNOのプランを検討してみてください。
最低契約期間が設定されていない場合もある
MVNOは、最低契約期間が設定されていないケースもあります。実際の問題として、現在のプランから乗り換えられない人の中には「契約期間中だから」という理由がメインとなっているケースも少なくありません。
契約期間内に乗り換えを行うと違約金などが発生するため、一度契約したらほとんどの人が期間を終えるまで待つことになります。そのため、プラン切り替えの自由度が下がりますが、MVNOであれば契約期間の縛りなしのプランも珍しくありません。
いろんなプランを試してみたいという方には、特にオススメです。
乗り換えが簡単
乗り換えが簡単な点も、MVNOのメリットです。
前述した通り、大手キャリアは最低契約期間の縛りがあるケースが多く、乗り換えの難しさにも繋がっています。本当は乗り換えたいと考えているけれど、期間の縛りから待たなければならないと判断する人も少なくありません。
しかしMVNOであれば、プランを選べば簡単に乗り換えが可能です。MVNO同士の乗り換えだけでなく、希望するのであれば大手キャリアに乗り換えることも可能であるため、カジュアルにさまざまなサービスを試せます。
MVNO の注意点

MVNOを利用する際には、以下の注意点も知っておかなければなりません。
- 通信速度はあまり速くない
- データ通信量と料金のバランス
- 5G非対応の事業者が多い
- Webの手続きがメイン
どのような物事にも、良い面と悪い面があります。大切なのは自分にとってメリットがどれだけ大きく、デメリットが小さいかです。利用を始めてから後悔することのないよう、デメリットの知識も付けておきましょう。
通信速度はあまり速くない
MVNOは、業者によって多少の差はありますが、総じて通信速度が遅いと言えます。
前述しましたがMVNOは回線を自分で用意しておらず、大手キャリアの回線を借りています。ただしキャリア側もすべてをフリーで貸しているわけではなく、元々持っている回線インフラの中から一部を貸し出しているのです。
つまり、使える回線の規模は大手キャリアよりも小さくなります。そこに多数のユーザーが利用すると、細い道に何人もの人が殺到しているのと同じ状態になってしまい、1人1人の通信が遅くなってしまうのです。
特に、動画視聴やオンラインゲームなど速度が重要となる行動を頻繁に取る人は、あまり向いていません。
データ通信量と料金のバランス
データ通信量と料金のバランスについても注意しましょう。
MVNOはさまざまな料金プランがあり、大手キャリアに比べて選択肢が豊富ですが、一方で多い選択肢の中から自分で選ばなければいけないというデメリットもあります。一見安いように見えても、よく見れば大手キャリアと同程度の料金になっているというケースもあるため、本当に安くなるのかどうか利用前に検討しましょう。
特に、通話が高くつくケースが多いです。大手キャリアは通話を定額にする、いわゆるかけ放題システムを入れているプランが一般的ですが、MVNOはデータ通信の安さを優先する反面、通話料金はかけ放題でないというパターンが主流になっています。
そのため、音声通話を頻繁に利用する人は特に注意が必要です。
5G非対応の事業者が多い
MVNOは、5G非対応の事業者が多いのが現実です。
5G非対応問題のもっとも大きな原因は、前述した通信速度の遅さにあります。MVNOは通信速度が遅いと言われますが、突き詰めると原因は、回線の容量に対しユーザーが多すぎるためです。
前項でMVNOの通信状況を、細い道に何人もの人が殺到しているようなものと例を出しました。この例えで言うなら4Gから5Gへの移行は、道をよりきれいに歩きやすくしたようなものです。道の細さは変わっていないため、人が通るスピードはそれほど改善されるわけではありません。そのため、多くのMVNO事業者は「5Gにする意味があまりない」と判断し、対応を先送りにしているのです。
よって、現在大手キャリアで5Gが持つ速さのメリットを感じている人は、MVNOに乗り換えることで速さが低下してしまう可能性があります。利用する際は、速度が遅くなっても問題ないかよく考えましょう。
Webの手続きがメイン
MVNOは、基本的にオンラインでの手続きがメインとなります。一般的に、MVNOは店舗を構えていないためです。そのためオンラインでの手続きが苦手な人や、端末購入の段階から手続きしたい人には向いていません。
店舗が無いことで人件費や店舗維持のコストが抑えられ、結果として料金が安くなるため、一概にデメリットばかりとは言えません。しかし不向きな人が居るのも事実であるため、手続きできる状況にあるかどうかを確かめてから利用を開始しましょう。
まとめ
MVNOは数々のメリットとデメリットがあり、向いている人と向いていない人が居ます。ただし、世間的に持たれている「安いから怪しい」というイメージは間違いであり、安く利用できる原因はちゃんと存在しているため、むやみに避けることはありません。
自分にとって適しているかどうかを検討し、向いていると思った場合はぜひ実際にご利用ください。
スマートフォンが普及して多くの人が日常的に使っている中、料金の高さが気になるという人は少なくありません。そういった場合に頼れるのがMVNOですが、MVNOとは何であるのか、詳しいことがわからず、利用に躊躇するというケースも多いでしょう。
本記事ではMVNOについて、概要やメリット・デメリットを解説します。参考にして、通信環境を整えるための視野を広げる助けにしてください。
※本記事は、記事に記載の事業主の広告を含んでいます。
※本記事の作成は当社自身がその判断により行っており、当該事業主の意向が反映されることはありません。
MVNO とは
そもそもMVNOとは、わかりやすくいうと、格安SIMを提供している事業者のことです。
docomoなどいわゆる大手のキャリアはMNOと呼ばれており、MVNOはMNOが所持している回線インフラを利用して、独自のサービスを提供する通信業者です。そのため、設備を一部借りてはいるものの、大手のキャリアとはあくまで別物となります。
格安SIMとは
格安SIMとは、文字どおり格安で利用できるSIMカードのことです。
SIMカードとは、個人情報と端末を紐づけるためのカードであり、基本的にどの端末でも内蔵されています。端末を購入すると、SIMカードに持ち主の個人情報が書き込まれ、正式に自分の物になるのです。逆に言うと、SIMカードが機能していなければ端末は持ち主不明ということになり、電話やメール、各種課金など個人に関係した機能が使えなくなってしまいます。
格安SIMとは大手キャリアに比べて安く利用できるSIMカードのことなので、ひいては端末を安く使用できるのと同じ意味になります。
MVNO は安くて怪しい?
MVNOは、安くて怪しい存在と思われがちです。簡潔に言うと一般的に怪しいものではありませんが、以下の理由から「怪しい」とイメージされがちなのも事実です。
- なぜ安いのか仕組みがわからない
- 聞いたことの無い業者なので信用がおけない
- サポートをしてくれなさそう
他にもさまざまな理由がありますが、特に主立っているのは、安くなる理由がわからない点。そして大手キャリアに比べて認知度やユーザー数が少なく、信用して良いものかわからない点です。
しかし裏を返すと、安くなる理由などがわかれば、怪しいものではないと考えられることになります。より詳しいことは後述で説明するため、ぜひ「怪しい」と感じている原因について知り、本来怪しいものではないと知ってください。
MVNO のメリット
MVNOのメリットをまとめると、以下になります。
- 料金が安い
- プランが豊富
- 最低契約期間が設定されていない場合もある
- 乗り換えが簡単
いずれも魅力的なポイントですが、前述した通り、人によっては「なぜこのようなことができるのか」がわからず、かえって怪しいと感じてしまうケースもあります。しかし、それぞれのメリットにはきちんと理由があるため、過度な心配は不要です。
料金が安い
MVVNOは、料金が安い点が最大のメリットです。格安SIMという名称も、安さを前面に出した名前になっており、アピールにひと役買っています。
安さの理由は、MVNOは回線インフラを大手キャリアから借りているためです。回線インフラは大手キャリアが設備投資しているため、ユーザーの通信料金には設備投資に支払った料金が上乗せされています。一方でMVNOは回線を借りており、自分で設備投資することは無いため、料金の上乗せが無い分安くなるのです。
現在大手キャリアを使っており、通信費用がネックとなっている人には、特に魅力となるメリットです。
プランが豊富
MVNOは、プランが豊富です。大手キャリアと異なりサービス提供者の自由度が高いため、オリジナリティのあるプランを数多く取り揃えられるのです。そのため、自分に合ったプランを見つけやすくなります。
プランが多すぎてかえって選べないという人も居ますが、現在大手キャリアのプランに対し満足度が低いという人には適しているため、ぜひMVNOのプランを検討してみてください。
最低契約期間が設定されていない場合もある
MVNOは、最低契約期間が設定されていないケースもあります。実際の問題として、現在のプランから乗り換えられない人の中には「契約期間中だから」という理由がメインとなっているケースも少なくありません。
契約期間内に乗り換えを行うと違約金などが発生するため、一度契約したらほとんどの人が期間を終えるまで待つことになります。そのため、プラン切り替えの自由度が下がりますが、MVNOであれば契約期間の縛りなしのプランも珍しくありません。
いろんなプランを試してみたいという方には、特にオススメです。
乗り換えが簡単
乗り換えが簡単な点も、MVNOのメリットです。
前述した通り、大手キャリアは最低契約期間の縛りがあるケースが多く、乗り換えの難しさにも繋がっています。本当は乗り換えたいと考えているけれど、期間の縛りから待たなければならないと判断する人も少なくありません。
しかしMVNOであれば、プランを選べば簡単に乗り換えが可能です。MVNO同士の乗り換えだけでなく、希望するのであれば大手キャリアに乗り換えることも可能であるため、カジュアルにさまざまなサービスを試せます。
MVNO の注意点
MVNOを利用する際には、以下の注意点も知っておかなければなりません。
- 通信速度はあまり速くない
- データ通信量と料金のバランス
- 5G非対応の事業者が多い
- Webの手続きがメイン
どのような物事にも、良い面と悪い面があります。大切なのは自分にとってメリットがどれだけ大きく、デメリットが小さいかです。利用を始めてから後悔することのないよう、デメリットの知識も付けておきましょう。
通信速度はあまり速くない
MVNOは、業者によって多少の差はありますが、総じて通信速度が遅いと言えます。
前述しましたがMVNOは回線を自分で用意しておらず、大手キャリアの回線を借りています。ただしキャリア側もすべてをフリーで貸しているわけではなく、元々持っている回線インフラの中から一部を貸し出しているのです。
つまり、使える回線の規模は大手キャリアよりも小さくなります。そこに多数のユーザーが利用すると、細い道に何人もの人が殺到しているのと同じ状態になってしまい、1人1人の通信が遅くなってしまうのです。
特に、動画視聴やオンラインゲームなど速度が重要となる行動を頻繁に取る人は、あまり向いていません。
データ通信量と料金のバランス
データ通信量と料金のバランスについても注意しましょう。
MVNOはさまざまな料金プランがあり、大手キャリアに比べて選択肢が豊富ですが、一方で多い選択肢の中から自分で選ばなければいけないというデメリットもあります。一見安いように見えても、よく見れば大手キャリアと同程度の料金になっているというケースもあるため、本当に安くなるのかどうか利用前に検討しましょう。
特に、通話が高くつくケースが多いです。大手キャリアは通話を定額にする、いわゆるかけ放題システムを入れているプランが一般的ですが、MVNOはデータ通信の安さを優先する反面、通話料金はかけ放題でないというパターンが主流になっています。
そのため、音声通話を頻繁に利用する人は特に注意が必要です。
5G非対応の事業者が多い
MVNOは、5G非対応の事業者が多いのが現実です。
5G非対応問題のもっとも大きな原因は、前述した通信速度の遅さにあります。MVNOは通信速度が遅いと言われますが、突き詰めると原因は、回線の容量に対しユーザーが多すぎるためです。
前項でMVNOの通信状況を、細い道に何人もの人が殺到しているようなものと例を出しました。この例えで言うなら4Gから5Gへの移行は、道をよりきれいに歩きやすくしたようなものです。道の細さは変わっていないため、人が通るスピードはそれほど改善されるわけではありません。そのため、多くのMVNO事業者は「5Gにする意味があまりない」と判断し、対応を先送りにしているのです。
よって、現在大手キャリアで5Gが持つ速さのメリットを感じている人は、MVNOに乗り換えることで速さが低下してしまう可能性があります。利用する際は、速度が遅くなっても問題ないかよく考えましょう。
Webの手続きがメイン
MVNOは、基本的にオンラインでの手続きがメインとなります。一般的に、MVNOは店舗を構えていないためです。そのためオンラインでの手続きが苦手な人や、端末購入の段階から手続きしたい人には向いていません。
店舗が無いことで人件費や店舗維持のコストが抑えられ、結果として料金が安くなるため、一概にデメリットばかりとは言えません。しかし不向きな人が居るのも事実であるため、手続きできる状況にあるかどうかを確かめてから利用を開始しましょう。
まとめ
MVNOは数々のメリットとデメリットがあり、向いている人と向いていない人が居ます。ただし、世間的に持たれている「安いから怪しい」というイメージは間違いであり、安く利用できる原因はちゃんと存在しているため、むやみに避けることはありません。
自分にとって適しているかどうかを検討し、向いていると思った場合はぜひ実際にご利用ください。